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クリスマスの太陽

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 買い物がてら散歩をして撮った写真。衰えゆく太陽の復活を祝うミトラ教の冬至の祭がクリスマスの起源だと言われている。
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by clocken | 2004-12-26 04:22

スパムベンチャーと言ったら言い過ぎだろうか

 「大量のダミーファイルでWinnyユーザーをうんざりさせるソリューション」INTERNET Watch

 株式会社ウィジーの『コンテンツシェルタ』は、大量にダミーファイルをばらまくなどの方法で、ファイル交換を阻害しようとするサーヴィスだという。この会社のホームページには「著作権侵害からコンテンツビジネスを守るのが私たちの仕事です」という文句が誇らかに宣言されている。
 立派な考えですねとは思ったけれど、冒頭のリンク先の記事や、『コンテンツシェルタ』のプレスリリースを読んでいたら、気分が悪くなってきた。

 インターネットは、次々と新しい情報を入力していかなければ成立しないメディアである。情報を供給するコンテンツホルダーはたいせつな存在だ。ファイル交換によって著作権が侵害されているのなら、保護する手だてが必要になるというのは理解できる。
 ぼくだって音楽ファイルが違法に頒布されている状態は改善するべきだと思っている。ファイル交換によって音楽CDの売り上げが落ちれば、レコード会社はその“損害"を正規ユーザーから取り返すしかないからだ。ファイル交換による流通量と音楽CDの売り上げに真に相関関係があるかどうかは問題ではない。レコード会社が相関があると考えることが問題なのだ。もちろん音楽ファイルに限らず、コンピュータ・ソフトウェアやコンシューマーゲーム機のソフトウェアについても同じことが言える。

 しかし、だからと言ってなにをやってもいいということにはならない。インターネットはメディアとしてまだ歴史が浅く、その基盤はもろくて不安定である。そこにダミー、つまり不必要なゴミを大量にばらまくというのは許し難い行為だ。
 ウィジーはクライアントからの依頼に応じてそれを行う。つまり純粋に金を稼ぐためにそれをやるわけで、根本においてやっていることはスパムと変わらない。
ダミーコンテンツの配信によってネットワークのトラフィックが増大するのではないかとの懸念については、「コンテンツホルダーの被害を防ぐことを主眼に置いた」(石原氏)としている。

 要約された記事中の発言にせよ、ここにもクライアントを守る(=自分が金を稼ぐ)ためなら、大多数の非ファイル交換ユーザーが迷惑を被ることなど些事に過ぎないという考えが現れている。

コンテンツシェルタではコンテンツホルダーの要望に応じて、ダミーコンテンツ配信以外の対策を採ることがある。例えば、「音楽CDであればCCCDを採用したほうがいい」などの助言も行なう。

 ようやくあの醜悪なCCCDが廃止の方向へ進み始めたと思っていたのだけれど、まだこういうことを考える人間がいたとはね。株式会社ウィジーのトップたちは、きっと音楽を聴かない人たちなのだろう。

(引用文はすべてINTERNET Watchの記事からです)
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by clocken | 2004-12-23 15:43

iCalが裏で動いている

a0035543_23491095.jpg Mac OS Xには標準でiCalというスケジューラがついていて、ほんの5日前くらいにアップデータが出た。それを適用しようとすると、「このアップデートを開始する前に、iCalを終了してください」というアラートが出る。それはそうだ。OKボタンを押してアラートを消し、iCal終了、と。
 ところがこのアラートが何度でも出る。OKボタンを押しても押しても押しまくってもいつまでも出る。iCal終了したじゃないか。まだ不足があるのか。
 客観的にiCalが終了していることを証明してみる。Activity Monitorを開いてアクティヴになっているプロセスを見る。ほら、iCal動いてないじゃん。

 …コンピュータの嫌なところは、この「ほらー、言ったとおりじゃん!」という主張をする相手がいないことである。コンピュータを嘲ってみてもより悲しい気持ちになるだけだし、Apple本社のある地は遠絶にして、ここから大声で言ってみたところで始まらない。これには類似の問題として「プリンタが見つかりません」「サーバが見つかりません」とコンピュータがお答えになるときなどがある。

 そういうわけでアップデートができなかった。
 Mac OS 9時代には何かをアップデートするとき、まずしばらく様子を見て、トラブルの報告がなかったらおそるおそるやってみる、というスタイルだった。
 ところがOS Xになってからというもの、常に最新版にしておかないと気が済まなくなってしまった。なぜそういうことになるのかは分からないが、アップデートしないと風呂に入っていないような気分になるのだ。だからもうこの5日間、風呂に入っていないわけである。比喩的に。

 もう頭のかゆみも限界にきたので(くどいけど比喩)、なんとか方法はと思ってGoogleに訊いてみたら、同じ悩みの方がいるようではないか。ぼくだけじゃなかった、やれやれと思ってその「あるiBook G4ユーザによるブログ」を拝見したら、「iCal漸くアップデート」という記事があった。
メニュー・バー・アプリケーションのMenuCalendarClock(iCal Edition)を起動しているとバック・グラウンドでiCalと連関している(この機能On/Off可の模様。Onのまま使用していると登録選択促すアラート出る。)ために、iCalを起動している時と同じアラートが出、アップデート出来なかった。
 MCC終了後、アップデート出来ました。(・・;)

 …なんだ、成功したのか。
 憎い。

 いや、ぼくもMenuCalendarClock(iCal Edition)をインストールしているぞ。
 これを終了したら、あっさりアップデートできた。

 ・・・・・。

 ありがとう、lisaloeb0401さん。ぼくもiBook G4使ってます。
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by clocken | 2004-12-17 23:54 | computer

架空請求詐欺の葉書、その後

 架空請求詐欺の葉書を受け取った同僚は、どうもずいぶんと腹を立てているようだ。
 初めは電話をかけて文句を言ってやろうと思ったらしいが、ぼくらが「カモリスト」に載るだけだと必死で説得したので思いとどまった。それはずいぶんと悔しいことであったろう。
 次に警察へ通報すると言い出したが、ぼくは無駄だと言って止めさせた。今のところなんの被害もないのに警察が動いてくれるわけはないと。これにも彼は断腸の思いであっただろう。
 また、彼は自分の妻がひっかかってしまうのではないかと怖れている。彼曰く「妻は頭が強くない」からだ。

 だからせめて、ブログに載せることで他の人へ注意を呼びかけ、彼を慰めているのである。彼には「ネットに公開しておくから」と漠然と言っただけで、ぼくがブログを書いていることは教えていないけれど。

 今日彼は仕事で目黒へ行く用事があったらしく、途中でちょっとだけサボって「株式会社インスクエア」の“本店所在地”を見に行ってきたという。そこには「KSビル」などというものはなく、4階建ての建物しかなかったという報告だった。それ自体は予想どおりであったが、まさか実際に見に行くとは思わなかった。

 なにしろ好奇心の強い彼のことだから、義憤にかられてというより単に面白がっているだけなんだろうね。でも彼は、仕事先の強気な社長にちょっと難癖つけられただけで胃潰瘍になってしまった過去を持つ。適当に気の済むところでやめておいてくれるといいんだけど。
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by clocken | 2004-12-15 23:00

123,135人

 タイトルは2004年12月14日23:18時点でのエキサイトブログ開設数。
 同様の記事を9月6日に書いたときには60,455人だったから、ほんの3か月ちょっとで倍以上になったことになる。

 23:05に更新したとき、同時に更新されたブログが25個、その後2分内に更新されたものが26個だった。そして10分後には「新着更新ブログ」(100個)から落ちている。
 更新してすぐに見に行かないと、ちゃんとexciteブログのトップに反映されているかも確認できないね。
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by clocken | 2004-12-14 23:27

初めて架空請求詐欺の葉書を実見した(説教強盗型)

a0035543_2249220.jpg 以前、同僚の女の子の家に「オレオレ詐欺(振り込め詐欺へ改称)」の電話がかかってきたことを書いたが、今度も同僚の家に来た葉書である。ネットでこの手の情報はたくさん見られるが、本物を見たのは初めてだったので嬉しくなってしまった。
 左の画像はそれをスキャンしたもの。インクジェット・プリンタで印刷した原稿をカラー・コピーしたものらしく、実物はかなり紙が汚れている。汚い箇所はレタッチして綺麗にしたが、文章は(直したいけれど)直すわけにもいかないから原文のままである。
 調べてみた結果、この請求会社は登記されておらず電話帳にも掲載されていなかったので、架空請求詐欺であると判断した。従って“会社名”や電話番号などを伏せずに掲載することにする。内容自体はひどくありふれたもので、掲載することにさほどのメリットはないかもしれないけれど。
 クリックするとちょっとだけ大きな画像で見ることができますよ。

 内容をテキスト化したので、読みやすいようにこれも掲示する。営業時間など、特に必要と思えない情報は省略している。

  未納料金請求書

【請求内容】現在、貴殿が以前、携帯電話又はパソコンでご利用になられた、有料番組サイト等の料金が未だ未納となっており、日々延滞金が発生している状態です。本日、弊社が貴方様がご利用になられた運営業者様から債権回収の依頼を正式に受理しましたので、今後弊社がご請求をさせていただきます。

【 緊 急 】お客様の場合、未だご利用になられたサイトのログアウト(退会手続)の方が済んでおりません。又、未納金や延滞金のお支払いのご説明もございますので、本書到着後、下記まで大至急お問い合わせ下さい。尚、ご本人様以外のお問い合わせにはお答えすることができませんので、ご了承下さい。

【 重 要 】万が一お支払いやご連絡がなき場合裁判手続き、又、金融機関の全停止処分、信用情報機関へのブラックリストとしての登録、さらに「給料の差し押さえ」の内容証明をご勤務先に送付させていただきますので早急にお支払い、ご連絡をよろしくお願いします。

[当社管理番号]*-***** [お客様番号]*-*****
[最終期日]×月×日  [請求金額]下記まで。円

お問い合わせ 03-3476-3015
担当直通 090-6478-6393(倉田) 090-9929-6707(冴嶋)
株式会社 インスクエア
東京都目黒区****-*-* KSビル7F

弊社は最近多発している悪質な架空請求の業者ではありません。貴殿が実際にご利用になったアダルトサイトの正規の回収委託事務所です。中には心当たりが無くても一度でもサイトにアクセスすると、登録がなくても自動的に料金が加算されるシステムが多発していますので、今後ともご注意ください。

 これってやはりテンプレートみたいなものがあるんだろうなあ。法務にかかわったことがない人間なら騙されるかもしれない、と思えないこともない文章である。貴殿・貴方様・お客様などの用語の不統一や「未だ未納」なんかはご愛敬だ。でも、一番下に書いてある注意書きは、この「株式会社インスクエア」の“担当者”が付け加えたものか、ひどく稚拙な文章である。一工夫したかったのかもしれないが、逆効果だと思うよ。

(04.12.15追記)葉書に書かれている“本店所在地”にこの“会社”が存在しないことが明らかになったので、住所は伏せることにしました。
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by clocken | 2004-12-14 23:06

「紙クズ」が80年の時間を超えて教えてくれるもの

a0035543_2125567.jpg 前のエントリで紹介した本 『日本の紙クズ』から、もう1ネタ。寳丹錠という薬について「寳丹本舗 森田治兵衛」の広告チラシ。


起死回生 寳丹錠
健者たると病者たるとに論なく日常に服用して身心を爽快ならしめ以て養生の本旨に適はしめんが爲に創製したるものなれば、朝に立つ武官、文官は云はずもがな、野に在る學者教育家、政治家、宗教家、美術家、實業家、事務家、學生に至るまで、凡そ人としては男女老幼を問はず、毎朝先づ四五粒を服用せらるべし、然る時は氣分爽快になりて、大に精神を興奮せしむるの効あり、是れ即ち一日の事は朝にありてふ古諺にも通じて最も肝要の行事なり、また日中夜間の差なく、行往、坐臥の別なく、時々に四五粒を服用せば、業務に倦まず疲勞を覺えず、所謂晝はひねもす夜はよもすがら、身心ともに健全なる事を得べし。

 この前口上のあと、口臭除去、乗り物酔い、宿酔い、齲歯、咳止め、消化不良、食あたり・水あたりなどなどにも効くので4〜5粒飲めとか7〜8粒を冷水で飲めとか細かく書かれている。また、
音聲を使ふ者は時々に服用すべし、咽喉を淸くすゞやかにして音聲を美にす。
 上記のほか、吐瀉、霍亂、下痢、澁腹、頭痛、眩暈、氣鬱、癪衆心胸腹痛、瘧疾等に奇効あり。

 とにかく森田氏の思いつくあらゆる症状に効くらしい。本の解説によると「寳丹本舗 森田治兵衛」は東京で最古の薬舗だという。広告は1926(大正15)年のもの。昔の宣伝文句というのははったりの効いたものが多いようだから、これも特別というわけでもないのだろう。はったりと言えばあの名作「驚ク勿レ税金タツタ五十万圓」「慈善職工三萬人」の岩谷松平(1897(明治30)年ごろ、天狗煙草)が思い浮かぶが、この前口上もなかなかの名文句である。
 しかし、飲むと「気分爽快にな」って、「精神を興奮せし」められ、「業務に倦まず」「疲労を覚え」なくなるというのは・・・もしかして、これってかなりヤバい薬じゃないのかという雰囲気が。
 戦時中に「猫目錠」という錠剤が大量に生産されて軍人や軍需工場の労働者に配られたという事実を連想する。別名「突撃錠」というこの錠剤は、茶の粉末にヒロポンを混入して固めたものらしい。サイトで「猫目錠」を検索して初めて知ったのだけれど、ヒロポン(メタンフェタミンの商品名)というのはギリシャ語で「仕事を好む」という意味らしいですよ。的確にして怖ろしいネーミングだ。
 まさか寳丹錠がヒロポンだということはないと思うけれど、頭に付いている「起死回生」っていうのが気になるよなあ。

 書いている内に気になってしょうがないので検索してみたら、「寳丹本舗 森田治兵衛」は「株式会社森田治兵衛商店」として今も営業しているのだった。たった1ページしかないサイトなのだけれど、創業が1680年と歴史ある薬屋であること、寳丹錠が9代目森田治兵衛によって開発されたこと、当時吐瀉病が流行しその予防効果が認められたことなどが分かり大変嬉しい。疫病のたいへん流行った時期なら「起死回生」というのも大げさじゃないかもしれない。
 現在の会社は「たんせき・ぜんそくの良薬立効丸」などを販売しているようだ。薬局で見つけたら買います。
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by clocken | 2004-12-13 03:47

今の紙クズだって読むだけなら楽しい

a0035543_2125567.jpg 渋谷PARCOのLIBROをうろうろしていたら、面白そうな本を見つけた。
『日本の紙クズ』野島寿三郎資料収集・編著、ピエ・ブックス
 5,800円はちと痛かったが、ぱらぱらと見ただけでも値段以上の価値があると思えたので、買ってきた。
 とにかく見ているだけでも飽きない。劇場パンフレットに始まり、映画・劇場のチラシ、広告チラシ、楽譜の表紙、貼り紙などなど、債券まである。よくもまあ、これだけ集めたものだ。古いものでは大正時代まで遡るので、中には紙がぼろぼろだったり落書きがしてあったりするものもあるけれど、おおむね綺麗に残っている。


 資料価値は高いのだと思うが、基本的には単に「紙クズ」を並べてあるだけで、説明らしいものはほとんどない。そうなるとこちらは紙に書かれていることを苦労しながら読むことになる。ほとんどが旧漢字・旧仮名遣いで書かれていて読みにくいことこの上ない。チラシの中には候文のものまである。
 でも、面白いなと思ったのは、昭和20年前後のもの。旧漢字・旧仮名遣いが改められた混乱期であったためだろうけれど、横書きのものが右から読むものと左から読むものがあったり、同じ文章中で旧漢字と新漢字が混じっていたりする。現在でもコンピュータの漢字コードが混乱しているように、いつの時代でも言語は難しいものなのだ。

 さて、その中でもなかなか素晴らしかったのが次の展覧会案内チラシ。1926(大正15)年8月の“作品”。
命を大事と思ふ方は是非一度はご覽下さい

參考品の中には金杉博士秘藏の各國人種の生
首及十八貫目の(大きんたま)其他珍らしい
ものが澤山あります。
----------------------------------------------------------------
 ◎可愛らしい子供の人形
 ◎美しい婦人の人形
 ◎いろゝゝな病氣の容體
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 札幌衛生大展覽會
----------------------------------------------------------------
 ◎お子供さんの育て方
 ◎病氣豫防の方法がわかる

◎會場 札幌中島私立高等女學校
-----------------------------------------------------------------
後援 北海道廳衞生課

 (大きんたま)に思わず大笑い。
 しかも会場が女学校だからね。なんだか主催者の趣味の悪さ(いや、ぼくはそういう趣味の悪さは好きですが)を感じる。
 でも、なんで括弧()に入っているんだろう。気になる方は括弧の中は読まないでください、ということだろうか。
 それに大きんたまの陰に隠れて目立たないけれど、「各国人種の生首」というのも凄い。生首を見て「命を大事と思」いなさい、というのもなかなか腹の据わった教育だと思う。
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by clocken | 2004-12-13 02:16

死にかけた大富豪がぼくに助けを求めている

 食道癌で、あと数ヶ月の命しかないという大富豪が、ぼくにメールをくれた。
 彼は、神に魂を救済してもらうために、自分の持つ莫大な財産を世界のあちこちのチャリティー組織に寄付しているという。
 しかし、家族ですら彼の財産に目がくらみ、チャリティー組織へ送って欲しいと預けた金を着服する始末。もはや家族すら信用できない彼は、どこの馬とも知れないぼくに助けを求めているのだ。

 最後に彼に残されているのは、フランスの銀行にある、「$28,000,000,00 dollars(28億ドルドル?、280億ドルドルの間違い?)」という莫大な現金預金である。そして、彼はそのうちの20%をぼくのために取っておいてくれるという。ドルドルが米ドルだとすると、今日の為替レートで589億円(または5,895億円)という幾らなのか分からない金額である。

 彼がぼくに求めているのは、こういうことだ。
I will want you to help me collect this deposit and dispatched it to charity organizations.

 後半部分はいい。チャリティー組織へ送金するべしというなら、手伝うのはやぶさかでない。具体的にどうすればいいのかは知らないけれど、104に電話して訊けばなんでも教えてくれそうだ。ボーイ・スカウトの募金箱に2,352億円(2兆3,520億円?)をいきなり突っ込むという方法だってある。数億本の赤い羽根をもって大富豪の枕元に駆けつけるなんて、なかなか泣ける話だ。ぼくが駆けつけたとき、彼はすでに…。病室中に舞い散る赤い羽根。絵にもなる。
 しかし前半部分、ぼくの拙い英語力ではよく理解できない。collect this depositって…フランスの銀行に預けてあるんじゃなかったのか? 単に預金を引き出すのではダメなのか。あちこちの銀行に数万ドルドルずつ預けているのを、フランス中を駆け回って集めるということなのかな。
 しかし、なぜぼくにこんなことを頼んできたのだろう。フランス語もできないし、ボーイ・スカウトの募金箱に突っ込んで…とか考えるような人間だというのに。
 金持ちの考えることは分からない。

 そもそも、それほどの大富豪がなぜnetscape.netからメールを送ってくるのかが謎である。
 ほんと、金持ちの考えることは分からないな。
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by clocken | 2004-12-11 22:30

「君が代」の君ってどんな君?

君が代の解説変更:在ドイツ日本大使館【絵文録ことのは】を読んだ。

 在ドイツ日本大使館のサイトに掲載されている「君が代」の解説を政府が修正した、という記事を基に、修正前と修正後の文章を比較、紹介している。

 恐らくは誰でも知っているだろうけれど、念のため「君が代」の歌詞は次のとおり。
君が代は
千代に八千代に
細石の
巌となりて
苔の生すまで

 在ドイツ日本大使館のサイトでは、この歌詞が次のように訳されていたらしい。
Gebieter, Eure Herrschaft soll dauern
eintausend Jahre, abertausend Jahre,
bis der Stein
zum Felsen wird und
Moos seine Seiten bedeckt.

(ドイツ語訳の日本語訳)
君主よ、汝の支配は続く
千年、数千年もの歳月にわたって
石が
岩となり
苔が覆うまで

 日本語をドイツ語に訳したものをさらに日本語に訳すというのは奇妙な感じだ。清水義範氏の小説で、 「ジャポン大衆シャンソン史」(『秘湯中の秘湯』新潮文庫に収録)という、日本語の歌をフランス語に訳したものを、再び日本語に訳しなおしたという設定のものがあったのを思い出す。「いとしのエリー」なんかはそれっぽくて笑えた。
 閑話休題。
 ぼくはドイツ語をまったく知らないけれど、ドイツ語訳の日本語訳を見る限り適切に訳されているように思える。暗いムードもぴったりだ。今回の修正は、この“君主"や“支配"という語が政府見解に合わないということのためらしい。歌詞をどう解釈するか、ということに政府見解があるというのもなんだかひどい話だね。
 さて、問題点は“君”をどう解釈するかということに尽きる。“君"が君主の意であれば、支配するのは当然、というか支配者だから君主と呼ばれるわけだし、大騒ぎするようなことでもない。しかし現在の政府見解では「“君"は天皇のことだけれども、天皇は日本国民の統合の象徴であるからして、結局のところ“君"は天皇を戴く国民のことでもあるのだ」ということになっているようなのだ。ふうん。

 でも、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく(日本国憲法第1条)」とされたのは戦後の話で、「君が代」が作詞作曲された当時のことではないはずだ。その“君"を現代の都合で解釈するというのはおかしいのではないか(「君が代」の詞は『古今和歌集』に由来する、と言われているが、それを曲として“成形"したのは明治13年のことである)。
 ウィキペディアに、明治21年文部省編集『小学唱歌集初編』に掲載された「君が代」が紹介されている。
1. 君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで うごきなく常盤かきはにかぎりもあらじ
2. 君が代は千尋の底のさざれ石の鵜のゐる磯とあらはるゝまで かぎりなき御世の栄をほぎたてまつる
   (君が代 - Wikipedia

 これを読むと、“君"は明らかに君主(支配者)を指している。少なくとも明治時代においては、“君が代"といえば“支配者たる天皇の治世"を指すとしか考えられなかったろう。それが、天皇が国民統合の象徴に変わったからと言って、「君=君主」を「国民統合の象徴」と解釈するというのはどう考えてもおかしい。A=BでB=CならばA=Cである、ということだろうか。でも当たり前に考えて、“君"に「国民統合の象徴」という意味を持たせられるだろうか? これは解釈の問題ではなく、日本語としての問題になってしまうんじゃないか?

 初めから歌詞が「天皇の代は 千代に八千代に…」というものであれば、天皇の存在意義が変わったのだから解釈も変えるという議論も成り立つ。
 また、“君"を“あなた"の意に解釈する、という方法論もあろう。この場合の“あなた"は「国民のみなさんのことですよ」というわけだ。
 しかし、“君"を天皇と解し、さらに天皇は象徴だから“君"は象徴です、というのは無理過ぎる。それでは「古代の人はUFOを見て釜を連想し、釜は黒いから、黒が付く地名はUFOを見た場所のことである」というのとたいして変わらない。

 誤解されないうちに言っておくけれど、ぼくは歌詞の解釈が時代の流れとともに変わってゆくということ自体は否定しない。明治に作られた歌だからと言って、「君が代」がいつまでも帝国主義の歌でなければならないということにはならない。
 だが、それはその歌詞が自発的に歌われ、その中で自然に変わってゆくのなら、という条件が付いてのことであるはずだ。そうでなく、お上からの押しつけで「そう解釈すれば問題ないでしょ」というのは変じゃないか?
 極端なことを言えば、国歌として制定するときに“君"の部分だけでも、穏当な言葉に言い換えておけば済んだのだ。そうしなかったところに、ぼくは政府の強い意志を感じてしまう。
 こういうことをしている限り、真の意味で「君が代」が国歌として国民の間に根付くことはないんじゃないか。
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by clocken | 2004-12-10 23:36
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思考の空転するままに書くことができたら。


by clocken
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