EIOfficeはMS Officeの牙城を落とせるか

これはワード・プロセッサ、スプレッド・シート(表計算)、プレゼンテーションを統合して1つのアプリケーションにしたソフトウェアである。見た目はMicrosoft Officeにそっくりだ。しかしサイエンス・エディターという、数式や化学実験図を作成できる機能などは独自のもので、MS Officeの弱点でもある。実際中国では教育現場で採用されているらしい。
数万という数の学校にEIOfficeの採用実績があります。その理由の一つが「サイエンスエディター機能」を搭載していることです。サイエンスエディターは教育現場で、数学(算数)、物理、科学等の図式作成の効率を劇的に向上させています。
この機能はビジネス現場ではまったくアドヴァンテージにならないだろうが、なにしろこれはMS Officeに比べて格段に安い。スタンダード版が17,800円、乗り換え版が9,800円である(パッケージ版、オンライン購入の場合)。またMS Officeとの互換性も高い(一部、レイアウトが崩れるなどの情報あり)ようなので、乗り換えも楽だろう。広く認知されれば、MS Officeの一人勝ち状態を突き崩すかもしれない(希望的観測)。
MS OfficeはMac版に限って言えばなかなかできがいいし、使い勝手も悪くないのだが、Microsoftにこれ以上金を払うのも業腹だ。VBAのせいで、WindowsとMacではマクロ機能にあまり互換性がなく、Macではマクロがほとんど使えないのも気にくわない。
Macには“Apple Works(旧Claris Works)"という統合アプリケーションがあるのだが、Unicodeに対応していないせいもあって今は使っていない。もしこのElOfficeがそういった問題がなければ、ぜひ購入して試してみたい。早期の開発に期待したい。
ただ不安材料としては、Javaベースで開発されている、ということがある。
オフィスアプリケーションの真の統合を目指したEIOfficeは、使用環境の統合をも試みました。OSごとに別バージョンを用意するのではなく、1アプリケーションで異なるOS環境に対応していきます。
逆に言えばどのプラットフォームでも同じような操作性を持つということだ。そうすると、見た目もWindows版と同様になる可能性が高い。Mac版のMS Officeは、単にWindows版のものと互換というだけでなく、操作や見た目がMacに合わせてカスタマイズされている。この点は、EIOfficeにはあまり期待できそうにないな。