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土星と47人のこびと

 土星のあの美しい輪には隙間がたくさんある。
 ぼくが子供の頃の事典には、いちばん大きな隙間は「カッシーニのすきま」と紹介されていた。もちろん、当時でも専門書などでは「…空隙」とか「…間隙」とか書かれていたのだろうけれど、やはり「すきま」という響きが好きだ。そこへ実際に行ってみれば、開いているんだと実感できそうな感じがするし、「隙あり!! ふっふっふ、油断したな、カッシーニ」という印象を受けてしまう。ほとんど妄想という気もしないでもないけれど。
 どうも最近のニュースでは「キーラー空隙」とか「エンケ空隙」とか、なんか冷たいよな。やはり子供向けの事典では「キーラーのすきま」「エンケのすきま」と書いてあるのだろうか。今後の調査課題である。

 ところで、その「キーラーのすきま」でも土星の新しい衛星が発見されたらしい。(Hotwired Japan: 探査機『カッシーニ』、土星の輪の間隙で新衛星を発見
a0035543_13182479.jpg つい先日も12個の新衛星が発見され、今回の発見で計47個。今さら驚きの発見というわけでもない。でも、発表された写真が面白かったので興味をもった。
 うねうねと波打った輪にはさまれて、小さく光っているのが新衛星『S/2005 S1(とりあえず)』。衛星パンが「エンケのすきま」で発見されたときにも輪が波打っていたために、今回の発見が予想されていたようだ。S/2005 S1の重力がこの波打ちを起こしているらしい。

 写真に付いた説明ではこの波打は「the gap's scalloped edges resemble the edges of the Encke gap」と表現されていて、普通に訳せば「空隙の波打った縁がエンケ空隙の縁に似ている」というだけなのだろうけれど、scallopとはもともとホタテ貝のことである。写真を見るとなるほど、貝の中に真珠が光っているようにも見える。しかし、レコードの溝にゴミが入ってしまったようにも見える。
 詩的ではないにせよ、土星の輪の形からいえば、後者の方がより適切な表現のような気がどうしてもするね。
by clocken | 2005-05-12 13:23
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思考の空転するままに書くことができたら。


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