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手紙の書き方に人生が現れる

 なぜか職場に『そのまま使える 手紙・はがきの書き方実例百科』(日本文芸社編)という本があった。参考までに読んでみると、なかなか面白いことが書いてある。
 毛筆のときは、慶事では濃い墨で、弔事は薄い墨というのが、昔からの習わしになっています。なぜ弔事で薄墨を使うかというと、硯に涙が落ちて墨が薄くなるからだそうです。

 なるほど。一応メモ。

 手紙やはがきの書き方を教えてくれる本というのを使ったことはないのだけれど、こうやって読んでみると、意外に役に立つような気がしてきた。書き方、と言ってもWordの「挨拶文ウィザード」のように文例だけを挙げているわけではないのだね。ある意味、人生相談というか、指南書のようなものでもある。

 たとえば、忠告の手紙。最初には「相手の内面にふれることですので、必ず封書で出すようにします」という実務的なアドヴァイスも書かれている。でも、その後は次のように続くのだ。
 問題解決には時間を要することもあります。手紙以外にも、直接会うなど形を変えた方法を考えましょう。どちらにしても急がずに、じっくり取り組みたいものです。忠告を受けて頭ではわかっていても、なかなか実行には移せないものです。

 含蓄のある言葉だ。相手だってあなたの気持ちはきっと分かってくれる。焦らずに、相手が実行してくれるのをゆっくりと待つんだよ、と著者は言ってくれている。

 友人へ貴金属の購入を断る、などというのも確かに役に立ちそうだ。ぼくのような貧乏人に頼んでくる人はいないと思うけれど、万が一そんなことになって手紙で断るとしたら、どう書いていいか困るよなあ、きっと。
 連帯保証人を断るのと同様に、…断る理由は、経済面をあげるのが一般的です。

 なるほど。一般的に断っていいんですね。メモしておこう。

 恋愛がらみの手紙の例は、やはりいろいろと参考になる。
男性から女性へ別れを告げる
 智恵子と過ごした最初の二年間はほんとうに楽しい日々だった。でも、この半年間は、お互いを傷つけてばかりで、僕もなんとかしようと努力はしたが、やはりこのへんが限界だと思う。このままの状態をダラダラと続けていても、お互いが苦しむだけだ。もうすべては終わったんだよ。
 別れよう。もう一度、お互いに新しい道を歩き始めよう。
 いろいろと迷惑をかけてすまなかった。   さようなら
 19××・6                    正一

 ああ、正一君、君はなんて詩人なんだ。こういう手紙をもらったら、いくら未練があっても別れるしかない。二年半の付き合いか。飽きただけの言い訳でしょ、なんて思ってはいけない。
 うーん、面白いな、この本。
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by clocken | 2005-05-20 23:02
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思考の空転するままに書くことができたら。


by clocken
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